これはリラックスしたいときに効果的なアロマ系のオイルなんです。ロールオンタイプだから、いつでもすぐにこうやって塗れるのがいいんですよね。ツメにもついでに塗れば、ネイルケアもできちゃう。
【アロマオイル・エッセンシャルオイル(精油)】①エッセンシャルオイルの簡単活用法-アロマテラピーとバスソルト

【相談者①】Jさん
年齢:20代後半


アロマオイル? 精油?? エッセンシャルオイル???
-あ、エリさん。何を手首に塗っているんですか? オイル?

-どれどれ……、なんだか爽やかな薬草っぽい匂いといいますか。たしかにリラックス・タイムにいいですね。
そうだ、エリさんにアロマやエッセンシャルオイルについて教えてもらいたいんですけど、いいですか?
どうぞどうぞ。
まず「アロマ」というのは「芳香」を意味します。さらに厳密に言うと、「アロマ」が指す香りは、人工物ではなくて植物の香りのことです。その点が香水などの「フレグランス」とは違いますよね。
-なるほど。じゃあアロマと名前につくものは、自然の香りを取り込んだもの、と考えればいいんですね。
そうです。たとえば「アロマテラピー」もしくは「アロマセラピー」とは、植物由来の香り成分を利用して、心身の治療を行うことです。
あの、ずっと疑問に思いつつそのままにしていたことがあるんですが……。「アロマオイル」と「精油」と「エッセンシャルオイル」って、全部同じモノですか?
いえ、正確には「アロマオイル」と「精油」は違うんです。ただし「精油」と「エッセンシャルオイル」は、日本語か英語かの違いだけで、同じモノを指します。

で、両者の違いは、「精油」は天然素材100%のモノだけを言います。それに対して「アロマオイル」は、精油に他の化合物を配合したりしています。だから精油の方が高価なんですよねえ。でも一般的には精油もアロマオイルって呼んでいることも多いので、商品の成分や取り扱い方を確認して区別したほうが確実です。
あ、ちなみに精油は油やオイルと名付けられてますが、本当はオイルではなくて天然の有機化合物の集まりなんです。
-そうだったんですね~。まったく知りませんでした。
お店でそういうアロマオイルや精油を見ていると、「肌に直接つけないでください」って注意が書かれていたりしますけど、あれは全部ダメなんですか?
うーん、基本的にアロマオイルは直接お肌につけると、かぶれちゃいます。精油はお肌につけても大丈夫な種類もあることはあります。でもお肌の弱い方や、精油の種類によっては副作用を起こす場合があるので、コスメとしてお肌に使用したい時は、希釈してからのほうが安全ですね。購入の際にお店の方に説明してもらうか、取り扱い説明書をよく読んで下さい。それから初めての精油の時は、念の為にパッチテストもちゃんとして下さいね。
補足としては、そもそも「アロマテラピー」という言葉が出来たフランスでは、精油をお薬として塗布することで病気を治療することを指していたんです。その後イギリスで、精油の香りを取り込んで心身をケアするという意味で、「アロマセラピー」と呼ばれるようになったんです。
でもこれという定義があるわけではないので、時代や国によっても少しずつ解釈の違いがあるんですけどね。
アロマって興味はあるんですけど、たくさん種類がありすぎて……。効果がどうとか書いてあっても、細かな違いが分からなくなるというか……。
バスソルトの作り方
単純に好きな香りで選んでもいいんですよ。たとえばお風呂のお湯に好きな香りの精油を使ったバスソルトを入れるだけで、アロマの蒸気がからだを包んでくれるので、からだの中からも外からもリラックス!
-気持ちよさそう~! バスソルトって、どうやって作るんですか?
簡単ですよ。市販の天然塩大さじ一杯ぐらいに、精油1,2滴を入れて混ぜるだけ。お塩ではなくはちみつに混ぜても、美肌効果バツグンです。

そうだ、面倒なんて思って、くれぐれも精油をそのままお湯に入れないように! 精油はお水やお湯にはどんなに混ぜても溶けないから、お肌に直接成分がついちゃうこともあるんです。せっかくのお風呂タイムでかぶれたら……。
-泣くに泣けないですね。アロマでかぶれるって。
バスソルト、さっそく作りますね! ちなみにですが、リラックスにオススメの精油は?
リラックス系なら 一番はラベンダー。不安な気持ちを鎮めてくれるので、不眠の改善にもピッタリ。イランイラン、ゼラニウム、フランキンセンスも精神を落ち着かせてくれます。あ~、ネロリやローズ、ヒノキも安眠したい時にオススメですねえ。
逆に「これから集中したいんだ」「気持ちを上げよう」って時には、レモンやペパーミント、ローズマリーやベルガモットなどのシャッキリ元気系精油を、お湯の入った洗面器やコップに数滴落として、その蒸気を吸うっていう方法もあります。

ただしこれにも注意点が。粘膜に刺激を与えないように、目はつむって蒸気を吸ってください!
-分っかりました。でもコップでいいなら、オフィスでも出来そうですよね。
ルームフレグランスとしてもオススメ
そうですね。もっと簡単になら、ティッシュやコットンに数滴落として置いておくだけでもOK。ハンカチでもいいけど、シミになることもあるので気をつけて。専用の器具もあるけど、ティッシュとかでいいなら、気負いなく実践できるでしょ?
はい。ルーム・フレグランス感覚でも出来そうですね。
それなら無水エタノールに精油を数滴入れて、お部屋の空気清浄にスプレーしてもいいですしね。
それから複数の精油をブレンドして、香りに変化をつけることもできます。それぞれの精油には相性があるから、これも専門店で聞いた方がいいかも。慣れれば自分で好きな香りをブレンドするのも楽しいですよ~!
-へえ、精油って色々な使い方があるんですね~。
ええ、いっぱい活用しないともったいないですよ。それに、もっと身体的な病気の改善目的の使い方もあります。
-ほお、そのあたりもお聞きしたいですねえ。
【アロマ・エッセンシャルオイル(精油)】②精油の化粧水 へ続く!
コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定協1級)、 化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級)、 アロマテラピー検定1級―― 30代後半。現在敏感肌用コスメメーカーのアドバイザーとして開発その他の分野にて活躍。その知識を活かして女性ファッション・美容雑誌や美容系web媒体に寄稿している。敏感肌の女性の肌悩みを何年も見てきた実体験を元に、的確なアドバイスができるように心がけている。