30代前半。若いころから体調不良になりやすかったため、ツボや姿勢矯正、サプリメントについて学ぶ。現在はスクール講師。 長く続けられる体質改善のコツを、分かりやすく紹介することを目指す。
【冬季うつ病SAD】冬に気分が落ち込む人へー冬季うつ(SAD)原因と対策3つ
冬になると気分が落ち込んだり、やる気が起きなかったりなどの不調に悩まされることがありませんか?

もしかして、その症状は、季節性感情障害(きせつせいじょうどうしょうがい、Seasonal Affective Disorder; SAD)と言われる「冬季うつ」かもしれません。今回は、冬季うつの原因や対策について紹介します。
冬季うつの症状
冬季うつは、季節性うつ病やウインターブルーとも呼ばれ、秋から冬にかけて症状があらわれます。主な症状は、気分の落ち込みや倦怠感、不安やいら立ちなど、うつ病と同様のものがあります。
また、いくら寝ても眠い過眠の症状や、炭水化物や甘いものを食べ過ぎる過食の症状が出るのが、冬季うつの特徴です。
冬季うつの原因
このような冬季うつの原因は、日照時間の短さにあると言われています。太陽の光を浴びることで、睡眠作用を促すメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が減少し、代わってセロトニン(脳内物質)が分泌されます。
この交互作用のおかげで、日中には活発に行動できる状況となり、夜間には休息モードに入れる自然なリズムが作られています。
太陽の光を浴びなければ、セロトニンが増加せず、睡眠ホルモンであるメラトニンの減少につながらないため、昼夜問わず眠いままの状態が続きます。
このように体内時計が狂ってしまうと、心身にも影響を与え、気分が晴れない状況を作り出すこととなるのです。
また、セロトニンが体内で作られる際に、糖分の助けが必要となります。セロトニン不足を感じると、炭水化物などで糖分を補おうと、過食になってしまうのです。
冬のうつ病を軽くする3つの対策
冬の優れない気分を解消するためには、体内時計を整えることが大切です。冬季うつを軽減するための対策を紹介します。
1.太陽を浴びる
冬は暗いからといって、カーテンを閉め切って室内の電気をつけるのではなく、必ず太陽を浴びましょう。太陽を浴びることで、セロトニンの分泌量が増え、脳は活動モードに切り替わります。

朝の太陽を浴びるために、カーテンを明けたまま窓際で眠るのもオススメです。
会社員の方は、通勤時に太陽の光に当たることができますが、主婦の方はなかなか難しいですね。
朝や午前中に外に出られるように、洗濯や買い物など、家事の順序を変えてみるのもいいかもしれませんね。
2.体を温める
寒い冬には、体を動かすことさえ億劫になるときがあります。じっとしていると、ますます気分が落ち込み、やる気が起きません。
そんなときには、体を温めましょう。朝に少し熱めのシャワーを浴びると、体も目覚めますよ。
3.運動や体操を行う
適度な運動は、冬季うつにも効果があります。室内で軽く体を動かす体操でも、短時間のウォーキングでも構いません。運動をすることで活発な気分になり、刺激によってセロトニンの分泌にも効果があります。

冬に気分が暗くなるのは、寒さのせいではありません。寒いからなるべく外に出たくないと、室内に閉じこもっていることで、より冬季うつの症状を重くしていたのかもしれませんね。
日照時間の短い冬でも、しっかり朝日を浴びるようにして、体のリズムを整えましょう。